帰りに注目される階段珍樹
2017年08月11日 10:50

国営武蔵丘陵森林公園(埼玉県滑川町)の西口ゲートから園内へ向かう階段。
今、その階段の両側の壁に、珍樹の写真を30点以上展示している(下の写真)。
先日イベントの広報活動で、その階段の下に7時間ほどいた。
どんな人たちが珍樹の写真に興味があるのか、合間をぬって人間観察を行ってみる。
階段を上って園内へ向かう人たち。
そのほとんど、いやすべての人が写真を見る気配がない。
みんな珍樹に興味なし!?
目の前にそんな現実を突きつけられ、けっこうショックを受ける。
しかし午後になって園内から階段を下って帰る人たちが増えると、その様子は一変。
「なにこれ〜」「えっ!? コレぜんぶ木なの? すごーい」「ねぇ見てみて、おもしろーい」
階段を下りてくるそのほとんどの人たちが立ち止まり、写真を見て指差しながら笑っている。
午前中の不安は、取り越し苦労だった。
来園者は夏休みとあって圧倒的に子連れの家族が多く、
西口エリアは水遊び場やアスレチックがある園内で一番の人気スポット。
来園時、親も子もみな頭の中はこれからの遊ぶもののことでいっぱい、
とくに子供は興奮状態で一目散に目的の場所へ向かうのだろう。
そのため、写真を見るゆとりなど誰一人なく、写真の存在すら視界に入っていないのだ。
「ねえねえ、これって夏休み自由研究にいいんじゃない」
「こんどまた来たとき、見つけよ」
行きは見向きもせず、ただひたすら子と一緒に駆け足で階段を上っていたお母さんが、
帰りは一段一段、珍樹の写真を見つめながらソフトクリームをペロペロなめる子供にゆっくりと話しかけていた。
