穴つながりの珍樹

 

前回に引き続き、吉見百穴の話。
あの日は料金を払って入場したものの、
遺跡の横穴には見向きもせず、場内の樹木で珍樹ハント開始。
で、見つけたのが、餌を求めて水面に口を丸く開けた時のコイの顔。
カエデの剪定された痕が時を経てコイの口のような穴になり、
その上に、目のように見える2つの小さな節があって正面から見た顔が成立。
穴の中を懐中電灯で照らしてみたが何もない。
口の部分を触ってみたが、温かくもないし、冷たくもない。
耳をあててみたが何も聞こえない。
つまらないので、パクパク、パクパクと自分で音を立てて近づいてみる。
至近距離30cm、なんともとぼけたような憎めない顔。